ゲーム

分岐する物語:「アンチ・選択肢」の試み

以前、ゲームにおける選択肢というものがもつ性質や、ある種の禁止事項について書いた。 xcloche.hateblo.jp 簡単に要約すると、この昔公開した記事で書いているのは遡及的な選択肢(その選択肢をとることで、選択肢以前に決まっていたはずのものごとが変化…

町議会99回選挙バグ:ルールと裏ワザ

町議会99回選挙バグ 2018年に与那国島の町議会で行われた議長選挙では、議長を選ぶのになんと99回の選挙を要した。しかも与党議員は全員野党の候補に、野党の議員は全員与党の候補に票を入れたのだという。結果それぞれの党の候補(反対の党から投票されてい…

世界の階層性とフラクタル:『プラネタリウムの外側』

再帰構造をもつゲーム 最近、ツイッターでなにやらおもしろげなゲームの映像が流れてきた。 Excited to show off the other "main mechanic" of my game!Patrick's Parabox is a puzzle game about boxes, pushing boxes, and Patrick's Parabox.#screenshot…

serial experiments:断片化した物語の可能性

物語の順序 映画やドラマ、小説などの物語には「見る順番」「読む順番」がだいたい決まっていて、ふつうはその順番に従うのが一番楽しいようなつくりになっている。だいたい、一話の後に二話を見ること、一巻のあとに二巻を読むのがよい。 たとえば推理小説…

物語を俯瞰する目:マルチプレックスのすすめ

『エンパイア・スター』読んだか? 『エンパイア・スター』というのは、1966年にアメリカのサミュエル・R・ディレイニーが書いた中編SFである。一文要約すると、辺境の惑星で暮らしていた青年がある日「エンパイア・スターという星にメッセージを届ける」使…

ゲームにおける「選択肢」と時間

ゲームと「選択肢」 一般的な小説や映画が一本道のストーリーを辿るのとは違って、ゲームには道筋やゴールが複数あるもの(マルチエンディング)が数多く存在する。有名なのはドラゴンクエスト1(FC版)だろうか。ラスボスである竜王の居城にたどりついた主…

『Ever17』と『デイグラシアの羅針盤』

両作品の概要 『デイグラシアの羅針盤』は2015年に同人サークル「カタリスト」から発売されたWindows向けノベルゲームである。 内容を簡単に説明すると、序盤で主人公たちは海底で故障した潜水艇「SHEEPIII」に閉じ込められ、何とかサバイバルしながら救助を…