テキストベース・オタクの末路の話

誤読

すこし前に友人と話していたとき、なんの話題の流れだったか声優・上坂すみれの話が出た。口火を切ったのは友人のほうで、「うえさかすみれの〇〇が~」みたいな感じでとりとめのない内容の話がはじまった(覚えてない)のだが、このときぼくは内心焦っていたのだった。

あっ、「上坂すみれ」って「かみさかすみれ」じゃなくて「うえさかすみれ」だったんだ~

念のためスマホで確認して(万が一友人が間違えていた場合は鬼の首をとったようにからかえるので)、友人のほうが正しかったことがわかって、彼女の名前をぼくのほうから出さなかったことに深く安堵したのであった(鬼の首をとったようにからかわれるので)。

テキストベース・オタク

ぼくはオタク・コミュニケーション・活動は基本的にテキストベースで行なっていて、月に2~3回程度は同好の士と会って会話ベースの交流をとることはあるものの、周囲に日常的にオタク・会話をするような人はいない。そのため、いざ会話ベースでのオタク・交流活動を行うとなるとこういった誤読が稀に発生するのである。

この誤読問題は漢字の読みのみにとどまらず、カタカナやひらがなで読みは完全にわかっているのにもかかわらずイントネーションがわからんという状況もたまに発生する。記憶に残っているのはアニメ「ガールズ&パンツァー」の略称「ガルパン」で、たぶん多数派のイントネーションは平板に「ガルパン」なのだが「ガ↑ルパン」と発音している人がいたのだった。
まあイントネーションなんてぶっちゃけどうでもいいし、ただその人のイントネーションに合わすのもおかしな話だし、というので特に指摘するわけでもなく、その会話の間中はこっちは平板な「ガルパン」発音を使っていると会話の最後のほうはその人もその発音になってきて、なんだかおかしかったのを覚えている。

そもそも読みを気にせずにその漢字そのままで認識していることもあって、たとえばぼくはゲームクリエイターの「打越鋼太郎(うちこしこうたろう)」の名前の読みを数年前にインタビュー記事を読むまで気にしたことがなくて、「うちこし」なのか「だこし」なのか、そもそもどっちかであってるのかわからないが、名前の漢字を見たらわかる、という状況だった。

そういえば米津玄師も麻耶雄嵩も、しばらく「漢字は覚えているし書くこともできるが読み方を知らない」枠だったように思う。

テキストベース・オタク活動ではまあ粗が出ないが会話ベースになると途端に困るパターンだ。

それの発展形に、漢字の並びのなんとなくのイメージだけで覚えていて、そもそも表記があやしいし読みも知らないが表記を見たらわかるという人もいる(なんとなくで覚えているので具体例が出てこない)。
そういう人の名前は執筆したり制作に参加したりした作品で検索したらWikipediaのページが出て、そこからコピペすればいいので、やっぱりテキストベースでは困らないのだ。

対策

まあこんなのでイジられてもしょうもないし別に気にせずバンバン間違えていいと思う。物怖じしてしゃべらないほうがはるかにもったいない。
間違いに気づいた側になったときも、鬼の首をとったようにはせず、やんわりと訂正する感じにしよう。

この記事はどちらかというと、テキストベースでオタクをやってるから字面には馴染んでても読み方で失敗しちゃうこと、あるよね~! というあるあるの話だ(あるよね?)。

最近は名前がわからなくてもその場でコソッと調べられるので、ぼくはたま~にコソッと調べている。
イントネーションはどうしようもないのであきらめよう。